OUR STORY
私たちについて
現在、ニットの国内生産は
2%と言われ、98%以上が海外製品。
今や、価格以上の価値を提供しなければ、受注は見送られる時代。
私たちは、2%に残る戦いに、勝ち続けてきた誇りがあります。
日本最高峰のニット生産地
磐越西線を走るSL列車の汽笛が鳴り響き、その煙が越後平野の空に消えていく、そんなどこかなつかしい景色がひろがる小さな街に、高橋ニットの工場はあります。
ここは新潟県下越地方にある五泉市。
政令指定都市である新潟市に隣接し、阿賀野川と早出川が流れる美しい田園風景に囲まれた、この地は国内外の有名ブランドのOEMを中心とした、国内随一のニット製品の生産地です。
職人のDNA
古来より、豊富な水源を利用した染物や織物が盛んであり、生産物をそのまま水運を使って出荷していた歴史があり、天明の時代(1781〜1789)に袴地「五泉平」を開発したことで絹織物業が栄え、京都の丹後、滋賀の長浜と並び、日本三大白生地産地として知られました。
現在では、その多くが絹織物からニット生産にシフトして今に至ります。
私たちのDNAには、数百年に及ぶ歴史的な「職人たちの血統」が刻み込まれています。
そして、昭和の時代に、新幹線と高速道路が開通し、地理的にも首都圏と繋がったことで「日本最大のニット生産地」の地位を築くことになります。
そして、現代。
高橋ニットは、戦後間もない1955年(昭和30年)に実用的なメリヤスセーターなどの工場として出発し、その後、時代の要望に応える形で、ファッション性の高いニット製品の生産を始めました。
そして、名だたるアパレルメーカーの皆さまからの質の高い要望に、きめ細やかなコミュニケーションと提案を通して、価格以上の価値を「企画力」と「商品力」で応えてきました。
そのような歴史の中、ニッターとしての腕の見せどころは、思い描いたイメージ通りのものをスタイルよく、着心地よく編めるかどうかにかかっています。
成形編みや異素材との縫製技術などを駆使して、数多くのデザインを形にしてきた技術と知識は、ファクトリーブランドの編み地開発でも活かされています。
40年以上のキャリアをもつ職人のノウハウと若手の発想力を融合させ、お客さまの要望に耳を傾けながら、作り手として、オリジナルのファクトリーブランドを展開しながら真摯な気持ちでものづくりと向き合っています。
沿革
1955年 | 創業 |
1960年 | 高橋メリヤス㈲設立 |
1967年 | 現住所に本社移転 |
1972年 | 高橋ニット㈱に社名変更、工場完成 |
1988年 | 新工場完成 |
1989年 | バーコード対応POS管理システム稼働 |
1997年 | 自社ブランド「Chemin de Rose」設立 |
1998年 | 自社ブランド「PRODIGAL」設立 |
2005年 | 創業50周年 |
2010年 | PRODIGALオンラインストア開設 |
2013年 | ファクトリーブランド「toiro」設立 |
2021年 | 店舗兼スタジオ(複合施設)「Milestone」オープン |
日々変わりゆくトレンドと技術革新の中にあって、揺るぎなく、私たちにあるものは、社員一人ひとりの「技術」と「知識」です。
日本最高峰のニット産地の老舗ニット工場として、地道に積み上げた60年余りの歴史に裏打ちされた「信頼」を継承しながら、時代のニーズに応じた新しい技術への挑戦こそが、現在を生きるニット職人の役割だと考えています。
会社概要
会社名 | 高橋ニット株式会社 |
---|---|
設立 | 昭和35年4月14日 |
資本金 | 1600万円 |
代表者 | 髙橋 慶至 |
所在地 | 〒959-1876 新潟県五泉市泉町2-3-15 |
電話番号 | 0250-43-3221(代表) |
FAX番号 | 0250-43-4120 |
事業内容 | アパレル製品及び雑貨の企画・製造・販売 |
メール | soumu@takahashiknit.co.jp |
アクセス
カシミヤ100%
PRODIGALだけのカシミヤニット
カシミヤは希少な「カシミヤ山羊」から採れる最高峰の天然繊維です。驚くほど軽く、やわらかい肌触りと上品な光沢感が特徴で、保温性・保湿性に優れています。
プロディガルでは、高級素材であるカシミヤ糸を使用し、ベーシックなハイゲージニットはもちろん、糸を多本取りにして作るミドルゲージやローゲージニットまでさまざまなニット製品を作っています。
糸をふんだんに使うミドルゲージ・ローゲージのニットには多本取りならではのやわらかさ、あたたかさがあり、私たちはそのバリエーションを追求しています。
ぜひ、ほかでは味わえないカシミヤの魅力を感じてください。
カシミヤの生産地
PRODIGALで使用しているカシミヤ糸は内モンゴル自治区に生息しているカシミヤ山羊の毛を中国国内で紡績したものです。 未精製のカシミヤ繊維の最大の生産国は中国で、品質と管理の両面において最も優れているといわれています。
寒暑の厳しい山岳地帯に生息しているカシミヤ山羊は、寒い時期になると寒さをしのぐために産毛が生えてきます。 この産毛は夏に向かう気温の上昇とともに抜け落ちますが、冬毛から夏毛に生え変わる時期に櫛で丁寧に梳いて集めます。これがカシミヤの原毛となります。 産毛を採取できるのは年に1度、1頭から採取できるのは150~200g。 セーター1枚を作るためにはカシミヤ山羊2~3頭分の原毛が必要とも言われ、とても貴重な素材です。
混率証明
製品を作るために仕入れたカシミヤ100%の糸を、検査機関で鑑定試験にかけてカシミヤ100%の証明を取っています。検査方法は 繊維混用率試験(JIS L 1030-2)「顕微鏡法」に準じています。
繊維の細さと肌触り
一般的に、ウール(獣毛)糸の繊維の細さはマイクロン(μ)という単位で表し、数字が小さいほど繊維が細くしなやかで上質な獣毛となります。
たとえば、ストロングメリノは23-25μ、ファインメリノは20-21μ、エクストラファインメリノは18.5-19.5μ、スーパーエクストラファインメリノは16.5-17.5μ、カシミヤは13.5-16.5μと言われます。
PRODIGALで使用しているカシミヤ糸は平均15.2〜15.8μ。この細さが肌触りの良さにつながっています。
カシミヤニットの風合い
肌触りの良さが特徴のカシミヤですが、糸の段階からふわふわな訳ではありません。編み上がったばかりの編地はガサガサの肌触り・・・
編地の風合いを出す【縮絨】という工程を経て、やっと本来のふわふわの肌触りになります。
【縮絨】とは簡単に言うと編地を「水で洗う」作業です。水洗いすることによって編み目が詰まり、編地に厚みが出ます。さらに糸の中に撚り込まれている繊維が表面に立つので、ふわっとしたやわらかい風合いになります。
ただ「水で洗う」といっても使用する洗剤の種類、水の温度、洗う時間、乾燥の方法、さまざまな組み合わせで風合いは全く違うものになります。どんな風合いのニットにするかは最初に決められていて、その風合いに上がるよう細かく計算してつくられています。
PRODIGALのカシミヤは
カシミヤ100%ニットと一括りに言っても、毛が吹き出てふわっとやわらかいもの、しっかりめで着ていくうちにやわらかくなっていくもの、ブランドごとにそれぞれこだわりがあると思います。
PRODIGALのカシミヤニットは「カシミヤの風合いが十分に感じられるやわらかくてなめらかな肌触りを保ちつつ、しっかりめの仕上げ」です。
【縮絨】の工程で風合いを出すほどカシミヤの肌触りは良くなりますが、その分繊維が毛羽立ち、ピリング(毛玉)ができやすくなってしまいます。そのため、PRODIGALのカシミヤニットは本来の風合いより少し抑えてお届けしています。使うほどに風合いが増し、最高のやわらかさとなめらかさになっていきます。お手入れをしながら、体に馴染んでいく過程をお楽しみください。
もし、早く風合いを出したいという場合には、ウール用の洗剤を使用し手洗いをしていただくのがおすすめです。 カシミヤニットの洗い方はこちらからご覧いただけます。
※ピリング(毛玉)のできやすさは着用時の状況にも左右されます。カシミヤニットは湿度や摩擦に注意してご使用ください。
永くご愛用いただくために
①連続して着用しない。
着用による摩擦の度合いを抑えるため、1日着たら1~2日休ませ、毛羽立ちが落ち着くのを待ちましょう。型崩れも回復します。
②ブラッシングする。
静電気が起こり、からまってしまった繊維やほこりが毛玉の原因になります。毛玉の元をブラッシングで解消しましょう。
③すぐにしまわない。
ニットを脱いだら熱気や湿気を取り除くため、少し休ませてからしまいましょう。
カシミヤニットのお洗濯
洗濯による型崩れや過度に風合いが出てしまうことを防ぐため、ドライクリーニングをおすすめしておりますが、手順を守って正しく行えばご自宅で手洗いすることも可能です。
手洗いの方法についてはこちらからご確認下さい。
工場直結ストア
工場とエンドユーザーを結ぶ中間地点 -Milestone-
ニットにおける国内最大の生産地でありながら、これまで直接お客様に触れて頂ける機会が、年に数回開催される販売会に限られていた五泉ニット。
ファクトリーブランドとして目の前で商品を見て、その肌触りを確かめ、実際にニットを体感して頂く空間を工場直結でつくりたい。ニットと人、作り手と使い手を結ぶ中間地点。
それがMilestone(マイルストーン)です。
歴史と伝統が紡ぐニットの美術館
戦後間もない1960年に創業し、これまでに数多くのアパレル企業様と時代を彩る作品を創り続けてきました。ニットはその特性上、糸の種類や編み方によって表現方法が無限に変わります。そんなニットに精通し、思い描いたように編む技術や、異素材を組み合わせる縫製技術などは、熟練の職人だからこそ成せる技であり、培ってきた経験と知識を活かしたニットという作品を是非その目でご覧ください。
Milestone
〒959-1876
新潟県五泉市泉町2-174
*高橋ニット株式会社 向かい
営業日
月・金・土・日 11:00~17:00
火・水・木 要予約
*夏季・年末年始除く
五泉ニット
キレイなニットの証。
キレイなニットづくり、メイドイン五泉の五泉ニットには、五泉ニット工業協同組合が制定した「Gosen Knit」ブランドのシンボルが施されています。それはキレイなニットの品質を約束する目印です。つくる人のセンスと愛が込められています。
五泉ニットについてはこちらからご確認下さい。
五泉ニット、それは、つくるセンスが違うキレイなニットです。
私たちは確信しています。
一度手にすれば、その違いを実感していただけるはずだと。五泉ニットは各工程において、ニットを知り尽くした知恵と技術が注ぎ込まれています。だから、見た目とシルエットがキレイ。そして風合い、着心地が上質です。日本の経済成長期からニットに取り組み続け、技術以上の何かがあるからそんな価値が生まれるのです。それは「センス」です。“感性”ではなく“感覚”です。そしてそれ以上の意識があるのかもしれません。「こうすれば、こうなる」ということを目と体で覚えた人々がニットというファッションに上質な価値を加えるのが五泉ニット最大の特徴です。目に見えない。数値化も難しいが、確かな理由がある。つくるセンスが違うキレイなニットなのです。
職人と共に歩んできたニットの街、五泉市
五泉市は新潟県にある人口5万人ほどの市です。越後平野の東側にあり、阿賀野川と早出川が市内に流れます。五泉の繊維産業は今から約250年前の江戸時代に始まったといわれていて、この頃は絹織物がメインでした。ニット産業が目覚ましい勢いで発展したのは戦後に入ってからで、今では日本一のニット産地になっています。日本一にふさわしく時代の最先端の機械がニットを編んでいます。しかし、今も昔も最終的な完成度を決めるのは職人たちのさじ加減や感覚です。
職人たちの感覚は SENSE(センス)と呼ばれ、ニットができるまでに6つのSENSEが存在します。
KNIT SENSE 編むセンス 糸×機械×感覚の先にあるもの
ニットの編み地づくりは、機械と人間の共同作業です。機械は、編み目の大きなローゲージから細かなハイゲージ、横編み、丸編み、ホールガーメントなど、スタイルに合わせて使い分けられます。イメージ通りの編地をつくるには、人の感覚は欠かせません。糸の種類、クセ、組み合わせなどを何度もシミュレーションし、求められる編み地をつくります。さまざまな種類の糸、微妙なニュアンスをまとった色は、時に機械だけでなく、人の感覚を求めてくるのです。春夏、秋冬、毎年塗り替えられるトレンドを先取りし、着る人が求めているファッションの原石がここから生まれます。
PATTERN SENSE パターンセンス 平面のイメージを立体化する
五泉ニットの英知は、ニット製造には欠かせないパターンづくりに代表されます。デザイナーが描くイメージ画を感覚で読み取り立体化したうえでパターン(型紙)をつくるのは容易ではありません。五泉ニットの各社には、すでに数えきれないニットのパターンづくりの経験があります。CADすら追従できない微妙な感覚を反映できる技術者たちがニットファッションを支え続けているのです。ファッションシーンを席巻した数々のブームやトレンドも、すべて五泉ニットのパターンセンスが支えてきたと言い換えることもできるでしょう。ニットの形を作るセンスが五泉ニットにはあります。
SEWING SENSE 縫製センス その技術、世界一
日本のニット産業が世界で一番評価されるのは、縫製技術です。ファッションの本場イタリアでも、注目されています。五泉ニットの縫製技術は、日本の中でも最高レベルにあります。様々なファッションスタイルを実現するために、細かな編み目を正確に繋ぐリンキング技術や、ニットと異素材を組み合わせる独自の縫製技術などが各社にあります。だからこそキレイなシルエットが生まれ、抜群の着心地と型崩れしない高い品質が確保できるのです。困難なことが正確にできること。五泉ニットの高い品質は世界一の縫製センスと技術によって支えられています。
PROCESSING SENSE 加工センス ニットの可能性を拓くマジック
ニットづくりにおいて、大きな影響力を持つ加工技術。かつてのプレス加工はファッションと共に大きな進化を遂げました。五泉ニットの加工センスは、風合いづくりやプリーツ・シワ・プリント技術・刺繍などをニットの素材別に使い分けることで編地とスタイルに大きな付加価値を与えています。デザインの最終イメージにいかに近づけるか、ニット各社と加工会社のコレボレーションは日夜続き、時には加工センスから、デザイン開発のヒントが生まれることもあります。編む・裁つ・繋ぐ、そして加工。ニットづくりの各工程との連携を高めながら、ニットの可能性を拓く加工センスはさらに磨かれています。
MANAGEMNT SENSE 管理センス キレイなニットビジネス
ニットはビジネスです。ニットは産業です。作り手だけが五泉ニットを支えてきたのではありません。そこにはニットとビジネスに精通し、管理するセンスが必要でした。ファッション全体の流れを読むこと、ニット製造の現場の状況を正確に把握すること、そして何より価値あるニットを理解すること。お客様や社会が待ち望むニットを提供するためには、全体を俯瞰しながら各工程の進行をサポートする人の感覚がとても重要です。各工程の作業内容の管理、タイムマネジメント、クオリティチェック、ニットをビジネスとして成功に導く人とセンスが、他にはないキレイなニットをプロデュースしています。
TOTALITY 関連業種の集積 ワンストップの優位性
五泉ニットのアドバンテージは、ワンストップでニット製品が完成できることにもあります。ニット各社だけでなく、染色工場、ボタンやファスナーなどを手がける企業、ネーム・タグメーカー、ラベルなどのメーカー、すべてが五泉という地に集積していることで、他に頼ることなく1カ所でニット製品を創り出すことができるのです。突然の変更やトラブルが発生した時などでも、時間をロスすることなくニットづくりに取り組むことができます。ニットのすべてが揃う地で、キレイなニットを各社が手がけています。関連する業種が手の届くところにあることで、緊密な連携が生まれています。
いいでしょ、これ。
これだけたくさんの職人たちの手によって作られることで五泉ニットは高い品質を保っています。五泉ニットを見たとき、手にしたとき、纏ったとき、つい誰かに自慢したくなる。そんな感情に包まれることをブランドの使命として守り続けていきます。
プロディガルのセーターにはこのGosen knitブランドマークが付いています。ぜひお試しください。